巨大ダンボールケーキにまつわるお話 アフリカ産誕生日ケーキ

お誕生日ケーキにまつわるお話をします。

 

 

 

先月、旦那さんの誕生日がありまして、

遡ることさらに前のとある日、ある事情でわたしはお手伝いさんのアニータの親戚のご自宅にいました。

 

親戚の家へ向かう道すがらの市場。治安が悪そうな匂いがプンプンしたので、この辺りでカメラはしまいました。何かあったら怖いからね。

 

今はわたしは自家用車があるので、それに乗って行ってもよかったのですが、個人的に月に一度くらいはバスやタクシーなどの公共の乗り物に乗っておきたいと思っています。なのでこの日も乗り合いバスを乗り継ぎ、向かいました。

 

モザンビーク人庶民たちの足となっている、シャパと呼ばれる乗り合いバスは、

日本や海外からきた、中古の中古の中古車を、修理して修理して修理したものをさらに中古の中古の中古車にしたみたいな車が使われていることが多いです。(笑)

 

さらにだいたい乗客はギューギュー詰めで、しかもスピードが早いので、乗る時はダッシュで乗り込んで、降りる時はサッと降りないといけないという、大変難易度の高い決して快適ではない代物ですが、

この国の普通の人たちの生活の様子を感じることができるというのと、そういう感覚を忘れたくないという考えが心のどこかにあるため、たまに乗るようにしています。

 

 

到着。

 

 

奥さんと息子くんと赤ちゃん。水浴び中☺

 

 

 

家族会議。小さなレンガの家の前の陽だまりにて。

 

 

カンボジアでもそうですが、途上国の人が家族や親戚、周りと助け合っていく絆には、いつも関心させられます。

例えば保険や年金制度など、何か個人が困った際、国が国民を守る制度が整っていないこともあり、

頼れるのは、周りの家族や親戚、近所の人。

 

わたしのお手伝いさんのアニータは、決して余裕があるわけではないこの国の一般の人。

自分は毎月ちゃんとお給料を稼いでいるけれど、実は金銭的に困っている親戚に援助できないのを心苦しく思っています。

なぜなら彼女は自分の家族を養うだけで精一杯だから。

でもその代わり、もしも機会があるならば、仕事はあげられると思っているようです。

そういう話が、日々のところどころで、垣間見れる。そういう考えをちゃんと伝えてくれる人でもあります。

 

 

この訪問の本来の目的は別のところにあったのですが、

その際に息子のセルシオさんが「僕はパティシエなんだよ」と教えてくれたので

来月に控えた旦那さんのお誕生日ケーキをセルシオさんに注文することに。

彼はまだまだ若く、小さな赤ちゃんがいて、なんとYou Tubeでケーキの作り方を見よう見まねで覚えたそうです。

 

 

 

 

そしてジャッジャーーーーン!

注文しておいて、誕生日当日に届いたのがこのケーキ。

巨大ケーキはなんと段ボール箱に入っていました(笑)

 

 

このどデカダンボールに入ったケーキを壊さないようにと、長距離の道をそろりそろりと丁寧に運んできたアニータ。

この心温まる映像を見たとき、なんか笑いと嬉しさが同時にきたわたし。

 

 

写真で伝わるかなー

人生で見た中で一番ドデカサイズのケーキでした。セルシオ本人曰く、入る箱がなかったため、しぶしぶダンボールに入れたそうです(笑)

 

ちなみにお味は・・・・

残念ながら残念なことでした(笑)

どうやらYou Tubeでは見た目は真似することはできても、味は学ぶことができないようです。

世界の一流パティシエたちの技はそんな簡単には真似できません。ケーキの世界は奥が深いのよ。

 

 

 

そして長男の素敵なアイデアで、庭のブーゲンビリアを集め、フラワーシャワーでサプライズすることに。

パパの帰りを待ち、せっせと花びらを集める子ども達。

 

ブーゲンビリアはクメール語(カンボジア語)で、「プカー・グローダッ」と呼ばれています。

直訳すると「紙の花」という意味になります。

自然に散った花びらは紙でできたお花のようにパリパリになります。だからフラワーシャワーにぴったり✨

 

ドデカケーキでお祝いし、サプライズは成功しましたとさ。

 

ちょっと味はイマイチでしたが、色々感じ入ることができたケーキにまつわるお話でした。ちゃんちゃん